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不妊・妊婦の豆知識

[Vol.71]
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生殖医療用語についてPart2
生殖医療用語についてPart2 イメージ写真
難しい用語がいろいろと出てくる生殖医療用語。
よく聞く言葉だけど、あまり正確に知らないものも多いのでは?
勘違いや思い込みを防ぐためにもしっかり確認しておきましょう。
今回はそのパート2。
2つ症例名について簡単に紹介させて頂きます。


卵巣チョコレート嚢胞">


卵巣にできた子宮内膜症により、剥離した内膜組織や血液が卵巣に溜まってできる袋状のもの(嚢胞)。
嚢胞内の血液は古くなったものなので、粘り気のあるチョコレートのようなので、このような名前がつけられています。

月経を繰り返すたびに月経痛が強くなり、月経に関係なく継続する下腹部痛や腰痛、不妊が症状として現れます。
これは剥離した内膜組織や血液の貯留により卵巣が次第に大きくなり、周りにある卵管などの臓器と癒着をおこすためです。また、卵巣内の血流が悪くなります。このため卵胞の発育が妨げられたり、排卵がうまくいかなかったりします。

卵巣チョコレート嚢胞は1%前後がん化すると言われ、危険因子は40歳以上、嚢胞の径5cmです、治療として腹腔鏡下あるいは開腹手術による嚢胞の摘出、子宮内膜症の病巣の切除や焼灼を行います。

子宮内膜症

子宮の壁にできる腫瘍で、ほとんどが良性です。子宮壁は平滑筋という柔軟な筋肉でできています。子宮内側(子宮腔寄り)から粘膜、筋層、漿膜の3層からなり、筋腫の発生する場所により粘膜下筋腫、筋層内筋腫、漿膜下筋腫に分けられます。

粘膜下筋腫は子宮の内側に向かって大きくなるため、小さくても過多月経や不正出血、不妊の原因となります。
筋層内筋腫はサイズが小さければ妊娠に影響することはありませんが、大きくなると子宮腔を変形させて受精卵の着床を妨げたり、流産、早産の原因ともなります。
漿膜下筋腫は子宮の外側に向かって成長するため、大きくなるまで症状はほとんどありません。ただし、大きくなると卵管などを圧迫することもあるため、やはり不妊の原因となります。

治療は筋腫の大きさとできている場所、数などにより異なります。
筋腫だけを切除する子宮筋腫核手術、子宮すべてを取る子宮全摘出術があります。
筋腫は女性ホルモンによって大きくなるため、薬を使って閉経状態をつくり、筋腫を小さくする方法もあります。
そのほか超音波を使った治療法や子宮筋腫に栄養を送っている血管を遮断し筋腫を壊死させる方法もあります。


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