不妊・妊婦の豆知識
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備えの時季。静かにこもって体力、気力を温存
3月は、春の足音も聞こえだし、だんだんと暖かくなってはきますが、朝晩や寒の戻りなどで、肌寒い日もしばしばあります。
春を迎えて新しいことを始める前は、あまり頑張り過ぎずに、春の到来に備えて気力・体力を温存しつつ、ゆっくり焦らず春を待ちましょう。
頻尿が続くなら膀胱や水分代謝に関わるツボを温めましょう
腎は水分代謝をつかさどり、尿を作り出す臓腑でもあります。そのため、腎の状態は排尿に現れやすく、腎が弱る冬は尿トラブルが起こりやすくなります。
背中側にある「膀胱愈」、骨盤を挟んでお腹側にある「中極」は膀胱を元気にするツボです。腎と膀胱は同じ軸に属する臓と腑。互いに影響しあうため、弱るときだけでなく、良くなる時も連動しやすいのです。そのため膀胱へのアプローチは、腎の働きの後押しにもなります。「水分」は名前の通り水分調節によく効きます。ここもいっしょに温めましょう。
「膀胱愈(ぼうこうゆ)」を温める
≪位置≫
仙骨の上から2番目のくぼみから指1本半分外側です。背中の腰椎の高さで、背骨から指2本分外側にあるツボです。
≪方法≫
うつ伏せになって、ツボのある一帯をホッドマットなどで温めるのがおすすめ。お風呂でも、じっくり温めたい。

「水分(すいぶん)」「中極(ちゅうきょく)」を温める
≪位置≫
[水分] おへそから親指幅1本分程度上。
[中極] おへそから指幅5本分(人差し指~小指の4本+親指1本)程度下。
≪方法≫
腹巻やブランケットなどを活用して温める。さらにツボの上に手を重ねたり、手でさすると気持ちもほっとできる。

【プラスの養生】弱った骨盤底筋を鍛えましょう
骨盤底筋とは、骨盤内の臓器をハンモックのように支えている筋肉です。この筋肉が弱ると頻尿・尿漏れが起こりやすくなります。肛門と膣をギューっと締め5秒経ったらパッと緩めるのを繰り返し、筋力を鍛えましょう。
もの忘れが多いのも冬のせい。頭部の巡りをよくしましょう
なんか忘れっぽい。思い出せない。考えがまとまらない。これは脳に気や血がきちんと巡っていないために起こります。気や血が不足すると、ぼーっとしたり、思考が追いつかなかったり。体が省エネモードになっている冬には、誰にでも起こりがちなことです。
まずは、頭上の「四神聡(ししんそう)」を刺激して、血や気の巡りを促しましょう。「脳戸(のうこ)」「神庭(しんてい)」は頭に上った余分な熱を取り、頭をすっきりさせます。もの忘れをしてしまう自分を責めてくよくよすると一層腎に負担をかけてしまうので、「冬のせい」と受け止めて、悩まないようにしましょう。
「四神聡(ししんそう)」をたたく
≪位置≫
頭頂部の前後左右の四方を囲むようにある4つのツボ。それぞれ頭頂部から親指幅1本分程度外側。
≪方法≫
人差し指、中指、薬指の腹を使い、ツボをトントンとタッピング。首を少し前に傾けると刺激しやすい。

「神庭(しんてい)」「脳戸(のうこ)」を押す
≪位置≫
[神庭] 顔の中心で髪の生え際から小指幅1本分程度上。
[脳戸] 後頭部で体の中心。首から頭頂部に上がってきたときにへこむところ。
≪方法≫
[神庭] 指の腹で軽く押す。タッピングも◎
[脳戸] 頭を手で支えながら、親指をツボに当て、軽く押す。

【プラスの養生】くるみが脳の働きを助けます
中医学には「形が似ている食材でその臓を助ける」というお教えがあり、そのことからも脳の形に似た「くるみ」の健脳効果は有名です。とはいえ「似ているから」だけではありません。オメガ3脂肪酸など脳にいい成分が豊富です。