不妊・妊婦の豆知識
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備えの時季。静かにこもって体力、気力を温存
寒さが厳しくなり、万物がまるで息を潜めるかのように静まり返る冬。
草木は地中にこもり、動物は冬眠しあり活動量を減らしたりして、体力を温存します。人もまた、次第にたくさんのエネルギーを使うことを抑えはじめ、省エネモードになっていきます。
「あまり動きたくないな」そう思うのも当たり前のことなのです。
新しいことに挑戦するのも、春を迎えてからのほうがいいでしょう。この時季の頑張りは、気力、体力を過度に消耗し疲れてしまいます。
冬は体もこころも備えの時季。ゆっくり、焦らず、春を待ちましょう。
つい食べ過ぎて胃腸疲れに。消化を助けるツボの力を借りましょう
多忙な師走、ストレスがたまってつい暴飲暴食。年末年始の会食で、つい食べ過ぎて胃もたれ。冬はこんな、ついやってしまった末の胃腸トラブルも増えがちです。
こういった不調は胃腸の働き過ぎから起こるもの。胃は、次々入ってくる食べ物を燃料に熱を生み出し、ひたすら消化にいそしみます。その結果、疲労困憊し、消化不良を起こし不調を招いてしまうのです。
「中脘(ちゅうかん)」は胃の働きを、「梁門(りょうもん)」は消化を助けるツボ・「内庭(ないてい)」は胃の余分な熱を取る効果があります。食べてしまったことを後悔して落ち込んでも改善しないので、まずはこれらのツボを押しましょう。
「中脘 (ちゅうかん)」「梁門(りょうもん)」を押す
≪位置≫
[中脘]おへそから指幅5本分(人差し指~小指の4本+親指1本)程度上のところ。
[梁門]中脘 から指幅3本分程度外側の左右。
≪方法≫
人差し指や中指の腹でやさしく押したり、さすったりして、胃の近くをいたわる。

「内庭(ないてい)」を押す
≪位置≫
足の甲にある。第2趾と第3趾の間で、指の付け根。少しくぼんだところ。
≪方法≫
4本指で足を支えながら、親指の腹をツボにあててぐーっと押す。おしながら指を前後に動かすと、より刺激が伝わりやすいい。

【プラスの養生】すりおろしりんごで胃をいたわる
「りんごが赤くなると医者が青くなる」という言葉がありますが、それほどにりんごは体にいい果物。胃の熱を取り、消化を助ける作用にもすぐれています。すりおろせば、弱った胃によりやさしくなります。
冬は髪のトラブルも増えがち。タイプに合わせてツボを使い分ける
髪にやさしいシャンプーや整髪料を使う。髪トラブル対策には、それも大事。でも、体内のケアも欠かせません。中医学では「髪は血の余り」「髪は腎の華」といいます。血が不足したとき、あるいは腎の弱りが進んだときに髪のトラブルが現れやすいということです。さらに、原因によって症状の現れる場所が違います。生え際の場合は血の不足なので、血を補い巡らせる「血海(けっかい)」が効果的。頭頂部の場合は腎の弱り。老化の進行でもあるので、白髪も出やすいです。この場合は腎を元気にする「腎愈(じんゆ)」を刺激。また、頭部の気血の巡りをよくする「百会(ひゃくえ)」はどちらのタイプにも有効です。
「百会(ひゃくえ)」を軽くたたく
≪位置≫
頭のてっぺん。両耳をつないだラインと体の真ん中が交わるところ。押すとずーんと響く。
≪方法≫
指先でもOKですが、ブラッシングのついでにブラシでトントンと軽く刺激するのもおすすめ。習慣にもしやすい。

「血海(けっかい)」を押す
≪位置≫
ひざの内側、お皿の上を指幅3本程度上がったところ。
≪方法≫
イスや床に座り親指の腹をツボに当て、痛気持ちいい強さで押す。

「腎愈(じんゆ)」を押す
≪位置≫
おへその裏側になる場所から親指幅1本分ほど外側。
≪方法≫
親指の腹でぐっと押す。手のひらでさすったりカイロで温めるのも◎。

【プラスの養生】ナッツで腎と肝を同時に養う
腎は肝の働きを促す役目があります。その腎が弱れば肝も弱ってしまうので、肝も腎も両方ケアしましょう。くるみ、黒ごま、カシューナッツなどは肝も腎も補えます。ぜひ食事や間食に取り入れましょう。