不妊・妊婦の豆知識
[Vol.68]
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不妊の原因は女性側だけとは限らず、男性側にある場合もあります。
婦人科の先生から、乏精子や無精子など、もし「男性不妊」と言われてしまったら、有効な方法はあるのでしょうか。
今回は、男性の不妊について、改善が期待できる方法についていくつかお伝えします。
男性は少々無頓着だったり、恥ずかしがったりする場合もありますが、疑いがある時は女性の貴女からも検査などに誘導してあげると良いですよ。
男性不妊の改善が期待できる方法
1. 低位結紮手術
適応 |
精索静脈瘤による乏精子・精子無力・無精子・精子のDNA損傷など |
施術内容 |
局所麻酔のもと、顕微鏡と超音波血流計を使用して精巣静脈のみを縛り、精巣への逆流をなくす。切開は陰嚢上部切開。手術時間は約1時間半から3時間で、日帰り手術で施術も可能です。(医療機関により異なります) |
望める効果 |
精子の数や運動率、精子DNA損傷の低減など。人工授精や体外受精の結果の向上が望めるhか、自然妊娠の可能性も出てきます。 |
2. ホルモン療法
適応 |
下垂体性の性腺機能低下(FSHとテストステロンの値が低い) |
施術内容 |
hCG、リコンビナントのFSHのホルモン注射 |
望める効果 |
ホルモン状態が改善されて精子が形成されてくる。 |
3. 非ホルモン療法
適応 |
すべての男性不妊 |
施術内容 |
鍼灸、漢方の「補中益気湯」「八味地黄丸」やビタミンB12、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミン剤、亜鉛などのサプリメントを摂取 |
望める効果 |
確実なエビデンスは報告されていませんが、血流を良好にしたり、活性酸素を除去するなど、体全体の調子を整えることで、男性不妊の改善にもつながります。 |
4. 精子回収術
適応 |
閉塞性無精子、非閉塞性無精子で、上記の施術を受けても改善せず、精子はまったく採れない場合 |
施術内容 |
●精巣内精子回収術(Simple-TESE)
閉塞性・非閉塞性無精子に対する手術。精巣内から直接精子を回収する。
●顕微鏡下精巣内精子回収術)(Micro-TESE)
非閉塞性無精子で、Simple-TESEでの回収が難しい場合は、顕微鏡下で状態の良い太い精細管(精子が造られる場所)を選んで採取。
その組織から精子を探し、確認できたら顕微授精を行う。 |
望める効果 |
閉塞性無精子の場合は、90%以上、非閉塞性無精子も場合は30%程度の精子回収率が望める。同じ非閉塞無精子でも、染色体異常のクラインフェルター症候群は50%~60%、性染色体の遺伝子異常(AZF)のC欠失は60%~70%と、精子回収率の高いケースもあります。 |
ジネコ 2014 Winterより
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