不妊・妊婦の豆知識
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妊娠を希望されるとき、まずは月経を整えてきちんと妊娠できるカラダを作っておくという事が大切ですよね。 では、そもそも月経とは何なのか? 今回は月経をテーマにした、女性のカラダのサイクルと気をつけるポイントについて解説してみます。 女性のカラダのサイクル【月経期】子宮内膜細胞、子宮内膜に充満していた血液、頚管粘液、細菌などが排出され、次の内膜が再生し始めます。 ★中国鍼灸・漢方で整える時・・・・・理気活血(りきかっけつ) 気と血の流れを促進(理気・活血)させることにより体内循環を促進させ、不要なものをきれいに排出して、黄体を萎縮させ次の卵子を作る準備をします。 【低体温期(卵胞期、卵胞成熟期、子宮内膜増殖期)】 卵胞の成熟に伴って、エストロゲン(卵胞ホルモン)が十分に分泌されます。卵胞は18~20mmまで大きくなり、子宮内膜は3~4mmまで増殖、基礎体温は平均36.2~36.4℃。 ★中国鍼灸・漢方で整える時・・・・・滋陰養血(じいんようけつ) 血を補い、卵胞の発育を促し、卵胞ホルモンの分泌を高めます。 【排卵期】 成熟した卵子は卵胞液などと一緒に卵胞の殻をやぶり10~60秒かかって飛び出します。そして卵管采(らんかんさい)に吸い込まれて卵管に入ります。 ★中国鍼灸・漢方で整える時・・・・・温陽活血(おんようかっけつ) 黄体に変化するのを助ける「腎」の力を補うことと、卵巣から子宮に卵子を運ぶのを助ける「活血」剤を使います。 【高温期(黄体期、子宮内膜分泌期)】 プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が促進され、体温は上昇し、平均36.7~36.8℃。子宮内膜は更に十分な厚さに増殖されます。 ★中国鍼灸・漢方で整える時 ・・・・・温陽養陰(おんようよういん) 疏肝理気(そかんりき) 体を温め、黄体ホルモン分泌を促進し、子宮内膜をふかふかに柔らかく厚くします。その後、気の流れを整えPMS(月経前症候群:イライラ、胸脹など)を防ぎます。 生活・食事で気をつけるポイント[低温期][POINT] この時期はエネルギーと血液を増やすこと。体を休養する時期。 ~生活編~何に気をつけたらいい?? ※まず体を養います。なるべく朝食をとってエネルギーを補給しましょう。 ※この時期は静かに安静にしていましょう。激しい運動や夜遅くまで起きていたりするのは×。睡眠を十分にとりましょう。月経で失った血液、エネルギーを回復させる時期なのですから。 ※精神的に一番リラックスしておだやかで女性らしい安定した時期です。 ~食事編~何を食べたらいい?? ※エネルギー回復に:キノコ類(椎茸、舞茸、しめじ)がおすすめ。キノコの炊き込みご飯はいかが。人参、カボチャ、山芋、鶏ささみなども良いです。穀物、イモ類、豆類などの主食を欠かさずとりましょう。 ※血液を増やそう:ほうれん草、ひじき、赤みの肉、なつめ、ブルーベリーなど。穀物とドライフルーツ、ナッツ類が一緒に入ったシリアルならお手軽です。 ※大豆は女性ホルモンを増やします。納豆、豆腐、牛乳などがオススメ。 ~ツボ編~押してみよう!! ※足三里・・・足のすねの外側、膝関節から指3本分下がった所の筋肉が一番盛り上がったところです。軽くもんだり、自宅でお灸したりしても良いです。東洋医学では、このツボは気血などの栄養やエネルギーを作り出す脾胃という内臓の働きを高める効果が有ります。 ~漢方薬編~どんなときも元気に過ごそう!! ※失った血を補う:婦宝当帰膠(ふほうとうきこう) ※女性ホルモンの働きを活発に:六味丸、杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)、胎盤エキス [排卵期] [POINT] 自分では自覚しづらいですが、おりものが少し増える頃です。この時期は気血(きけつ)の流れ(エネルギー代謝や血の流れ)を良くすること。 ~生活編~何に気をつけたらいい?? ※軽い運動を心掛けます。散歩、ウォーキング、ストレッチなど。体を動かすことにより体内循環が良くなり、排卵しやすい状態を作ります。 [高温期] [POINT] この時期はイライラしたり落ち込んだり情緒不安定になりやすい。できるだけリラックスすることを心掛けて。 ~生活編~何に気をつけたらいい?? ※ストレスをうけると気の流れが悪くなるので腹式呼吸でリラックスを促します。深く息を吸い込んで口からゆっくり吐き出すだけ。これをくり返すことで気の流れがよくなります。 ※※ 高温期が21日以上続き妊娠の可能性があるならできるだけ安静を心掛けましょう。 |